皆さん、こんにちは。
岡山大学・京都大学・香川大学で遺伝啓発に取り組んでいる、認定遺伝カウンセラーの十川です。
この度、遺伝やがんに興味を持ってもらうため、どなたでも参加が可能な啓発活動を企画いたしました。
がんは国民の2人に1人がかかるといわれており、まずは遺伝やがん、がんゲノムに興味を持ってもらい、正しい知識を持ってもらうことが大事であると考えています。
また、皆さんが、がんに限らず様々な病気に対する関心を持つことで、私たち自身のからだと健康についてより一層考えていくことができると考えています。
市民の方々と医療者や当事者の方々など皆さんとともに双方向・全包囲的な情報交換を行うことを目指しています。
まずは遺伝や私たちのからだについて興味を持って頂き、「遺伝に関する正しい理解」をひろめる活動にご協力いただければ幸いです。
Genetic Cafe🄬で学べること
このプロジェクトでは、「がん家系って、あると思いますか?」をはじめ、
下記のようなことが学べます。
- 「がん」は●●の特徴が原因でおこる病気である。
- 健康に過ごしている一般の人々の中に「生まれつきがんになりやすい体質」を持っている人は●●。
- 「がん」と診断された人の中で、「生まれつきがんになりやすい体質」の人は約●●%いる。
- あなたがもし、「生まれつきがんになりやすい体質」であった場合、遺伝情報を知ることで●●ができる。
- 両親のどちらかが「生まれつきがんになりやすい体質」を持っている場合、●●%の確率でその体質を受け継ぐ可能性がある。
- 遺伝性のがんの特徴は●●などがあります。
- ●●には、遺伝に関する相談をすることができる。
- 遺伝カウンセリングは、●●が受けることができる。
上記内容を市民の方々など小学高学年以上の方には知っておいてほしいと考えています。
現在、文部科学省によって小中学校を中心に平成26年度から「がんの教育総合支援事業」を実施し、平成30年の「第三期がん対策推進基本計画」では、がん教育の充実が課題となっています。
しかし、現在のがん教育は、ヒト遺伝学やゲノム医学に関する記載が少なく、予防やがん検診を中心としたものが多いです。また、小・中学校生物の学習指導要領においても、ヒト遺伝学やゲノム医学を扱う機会が少ないです。そのため一般の方々は、急速に拡大するがんゲノム医療および遺伝医療において判断に迷うことが予想されます。
このプロジェクトでは「がん」を通して、将来自分や身近な人が「遺伝」について考えたいと思ったときの一助となることを目指します。また、遺伝カウンセラーの仕事も知ってもらい、「遺伝カウンセリング」を必要な際には活用してほしいと思います。